お家での観察ポイント

「すぐに受診した方がよいの?」
「もう少し様子を見ても大丈夫?」
判断のもとになる、見るべきところをまとめました。

お子さまの体調がいつもと違うと、「すぐに受診した方がよいの?」「もう少し自宅で様子を見ても大丈夫?」と迷うことがあります。

そのようなときは、病名や熱の高さだけで判断するのではなく、お子さまの「全体的な体調」を確認することが大切です。

発熱、咳、嘔吐、下痢など、症状はさまざまですが、まずは元気さ、機嫌、水分、睡眠、顔色・呼吸を確認しましょう。 このページでは、受診のタイミングを判断するために、ご家庭で見ていただきたい基本の観察ポイントをまとめています。

基本の観察ポイント

まず、この6つを
確認してください

病名を当てることよりも、普段のお子さまと比べてどうかを見ることが大切です。

元気・機嫌

少しでも遊ぶ余裕があるか、呼びかけにいつもどおり反応するか。あやすと笑うか、泣き止まないほどの不機嫌が続いていないか。

水分・おしっこ

少量ずつでも水分や母乳、ミルクがとれているか。おしっこ(尿)が普段どおり、またはある程度出ているか。

食欲

食欲があるか。食事がとれなくても水分はとれているか。体調が悪いときは食欲が落ちるので、無理に食べさせる必要はありません。

眠り

ある程度まとまって眠れているか。咳や鼻づまり、痛みで何度も目が覚めていないか。眠っていても呼びかけると反応するか。

呼吸

呼吸が普段より速くないか、苦しそうではないか。ゼーゼー、ヒューヒューしていないか。会話や泣くことが十分にできるか。

顔色・唇の色

顔色が青白くないか、唇や爪の色が悪くないか。顔色が明らかに悪い、唇が青紫色に見える場合は、迷わず119番へ連絡してください。

体温の数字だけで判断しないでください

熱が高くても、比較的元気に過ごせることがあります。一方、熱がそれほど高くなくても、ぐったりしている、反応が弱い場合は注意が必要です。

「いつもと泣き方が違う」は大切なサインです

急に激しく泣き始める、痛がるように泣く、激しく泣いたあと一度落ち着いて再び泣く。特に、痛がる時間と落ち着く時間を周期的に繰り返す場合は、腸重積症など早めの治療が必要な病気が隠れていることがあります。

眠っているときも、ときどき確認してください

体調不良によって普段より長く眠ることはありますが、呼びかけても反応が弱い、起こしにくい、意識がもうろうとしている場合は注意が必要です。眠っている間も、呼吸、顔色、反応をときどき確認してください。

受診の目安

観察した結果から、
受診のタイミングを確認しましょう

自宅で様子を見られることがある目安

次の項目がすべて当てはまり、時間とともに状態が悪化していない場合は、 ご家庭でこまめに観察しながら、診療時間内まで様子を見られることがあります。

  • 元気があり、呼びかけにいつもどおり反応する
  • あやすと笑う、または少し遊ぶ余裕がある
  • 水分や母乳、ミルクを少量ずつとれている
  • おしっこ(尿)が普段どおり、またはある程度出ている
  • 呼吸が苦しそうではない
  • 顔色や唇の色が悪くない
  • ある程度眠れている
  • 強い痛みがない
  • 症状が急激に悪化していない

一度確認して終わりにするのではなく、繰り返し確認してください。 様子を見ている間も、元気さ、水分、おしっこ(尿)、呼吸、顔色などに変化がないかを見てください。 保護者の方の不安が強い場合や、時間とともに状態が悪くなっている場合は、無理に様子を見続けずご相談ください。

診療時間内の受診をおすすめする目安

次のような場合は、診療時間内に小児科へご相談ください。

  • いつもより元気がない
  • 不機嫌な状態が続いている
  • 水分や母乳、ミルクをとる量が減っている
  • おしっこ(尿)の回数や量が減っている
  • 食欲が戻らない
  • 咳や鼻づまりで眠れない
  • 痛みで何度も目が覚める
  • 顔色が普段より悪い
  • 呼吸がいつもより速い
  • 発熱や咳などの症状が長引いている
  • 一度よくなったあと、再び症状が強くなった
  • 保護者の方から見て「いつもと違う」と感じる

チェック項目に当てはまらない場合でも、普段のお子さまをよく知る保護者の方の違和感は、大切な受診のきっかけです。

夜間・休日でも早めに受診するサイン

次のような状態がある場合は、夜間や休日でも早めに医療機関へ相談・受診してください。

嘔吐・水分

  • 嘔吐が続き、24時間近くたっても止まらない
  • 水分をまったく受け付けない
  • 少量飲ませても毎回吐いてしまう
  • 嘔吐を繰り返し、おしっこ(尿)が減っている
  • ぐったりしている

吐いたものの色

  • 黄色や緑色のものを吐いた
  • 吐いたものに赤い血液が混じっている
  • 吐いたものが茶色やコーヒーのかすのように見える

黄色や緑色の嘔吐は、胆汁が混じっている可能性があります。 特に緑色のものを吐いた場合は、腸の通り道が塞がっている病気が隠れていることがあるため、速やかに受診してください。

腹痛

  • 1時間前よりも痛みが強くなっている
  • 痛がる時間と、痛くない時間を繰り返す
  • 突然、火がついたように激しく泣く
  • 10〜20分おきに激しく泣く
  • お腹を抱えるようにして泣く
  • お腹が大きく張っている
  • 痛みのために動けない

周期的に強く痛がる場合は、腸重積症など緊急性の高い病気が隠れていることがあります。 一度落ち着いたように見えても、同じ痛みを繰り返す場合は、速やかに受診してください。

便

  • イチゴジャムのような血便が出た
  • 便に赤い血液が混じっている
  • 真っ黒なタール状の便が出た

便や吐いたものの色が気になる場合は、可能であれば写真を撮って受診時にお見せください。 ただし、撮影のために受診が遅れないようにしてください。

生後3か月未満のお子さまについて

38℃以上の発熱がある場合は、元気そうに見えても速やかに医療機関へご相談ください。 低月齢の赤ちゃんは、見た目だけでは状態を判断しにくいため、ご家庭だけで長く様子を見続けないようにしましょう。

迷わず119番へ連絡する目安

  • 呼びかけても反応しない
  • 意識がもうろうとしている
  • 呼吸をしていない、または呼吸が弱い
  • 唇や顔が青紫色になっている
  • 視線が合わない、受け答えがおかしい
  • ぐったりして動かない
  • 呼吸が明らかに苦しい
  • 爪の色が青黒く見える
  • けいれんが5分以上続いている
  • けいれんが止まっても意識が戻らない
  • けいれんを何度も繰り返している
  • けいれん中に呼吸や顔色がおかしい
  • お腹を「くの字」に曲げて激しく泣き叫んでいる
  • 激しい腹痛で苦しがっている、痛みのために動けない
  • 嘔吐が止まらず、顔色も悪い
  • 血便があり、ぐったりしている

けいれん中は、口の中へ指や物を入れず、安全な場所へ横向きに寝かせ、続いている時間を確認してください。
緊急性が高いと感じた場合や、保護者の方だけで安全に医療機関へ連れて行くことが難しい場合も、119番へご相談ください。

脱水のサイン

嘔吐・下痢・発熱があるときは、
脱水に注意してください

水分をとれているように見えても、失っている水分の方が多く、脱水が進んでいる場合があります。

おしっこ(尿)

  • 回数や量が普段より明らかに少ない
  • おむつが濡れない状態が続いている
  • 半日近く(約6〜12時間)出ていない

口の中・目

  • 舌や口の中が乾いている
  • 唇が乾燥している
  • 口の中がねばついている
  • 時間とともに目が落ちくぼんできた
  • 泣いても涙が出にくい

手足・顔色・反応

  • 手足が冷たい
  • 顔色が悪い
  • 唇の色が悪い
  • いつもより元気がない
  • ぐったりしている
  • 呼びかけへの反応が弱い
  • 水分をほとんど受け付けない

経口補水液だけで、長く様子を見ないでください

このような状態が見られる場合は、早めに医療機関へご相談ください。

受診の準備

症状を記録しておきましょう

医療機関へ相談・受診するときは、次の内容を確認しておくと、 お子さまの状態を伝えやすくなります。

症状の経過

  • お子さまの年齢
  • いつから症状が始まったか
  • 現在の体温
  • 最も高かった体温
  • 嘔吐や下痢の回数
  • 吐いたものや便の色
  • けいれんの有無と続いた時間

全体の様子

  • 元気や機嫌の変化
  • 水分、母乳、ミルクをどのくらいとれているか
  • 最後におしっこ(尿)が出た時間
  • 呼吸や顔色の様子

痛み・薬

  • 腹痛の有無
  • 痛みが続いているか、周期的に起きるか
  • 使用した薬と使用した時間

写真や動画は「安全を確保できるとき」だけで構いません

発疹、便、吐いたもの、咳、呼吸、けいれんなどは、診察時には症状が落ち着いていることがあります。 記録があると診察の参考になりますが、撮影よりも、お子さまの安全確保、受診、119番への連絡を優先してください。

夜間に受診を迷ったときは

子ども医療電話相談「#8000」に相談できます

夜間にお子さまが急に体調を崩し、受診した方がよいか、ご家庭でどのように対応すればよいか迷ったときの窓口です。小児科医の支援体制のもと、看護師が相談に応じます。

ただし、呼びかけても反応しない、呼吸が明らかに苦しい、唇が青紫色になっている、けいれんが5分以上続いているなど、緊急性が高い場合は、「#8000」を待たずに119番へ連絡してください。

よくある質問

ご家庭での観察についてよくいただくご質問をまとめました。

熱が高くても元気なら、様子を見てもよいですか?

体温の高さだけではなく、元気さ、水分、おしっこ(尿)、呼吸、顔色、睡眠などを合わせて確認します。高い熱があっても比較的元気な場合がありますが、水分がとれない、おしっこ(尿)が減っている、呼吸が苦しそう、ぐったりしている場合は早めに受診してください。生後3か月未満のお子さまに38℃以上の発熱がある場合は、元気そうに見えても速やかにご相談ください。

食事をとれません。無理に食べさせた方がよいですか?

食欲がないときは、無理に食べさせる必要はありません。まずは少量ずつでも水分がとれているか、おしっこ(尿)が出ているかを確認してください。水分をまったく受け付けない場合や、おしっこ(尿)が明らかに減っている場合は早めにご相談ください。

眠っているときは、そのまま寝かせてよいですか?

呼吸が安定し、顔色が悪くなく、呼びかけると反応する場合は、休ませながら様子を確認してください。呼びかけても反応が弱い、起こしにくい、呼吸がおかしい、顔色や唇の色が悪い場合は、早めの受診が必要です。

何時間おしっこが出なければ受診した方がよいですか?

半日近く、目安として約6〜12時間おしっこ(尿)が出ていない場合は、脱水が進んでいる可能性があります。時間だけでなく、口の乾燥、目の落ちくぼみ、手足の冷たさ、元気さ、水分がとれているかも確認してください。乳児や、水分をまったくとれない場合は、半日を待たずにご相談ください。

痛がったあとに落ち着きました。様子を見てもよいですか?

激しく痛がったあとに一度落ち着き、しばらくすると再び痛がる場合は注意が必要です。腸重積症では、痛がる時間と落ち着く時間を周期的に繰り返すことがあります。一度落ち着いたからと安心せず、同じ状態を繰り返す場合は、夜間や休日でも速やかに受診してください。

受診するか迷ったときはどうすればよいですか?

緊急性の高い症状がないものの、夜間の受診を迷う場合は、子ども医療電話相談「#8000」を利用できます。ただし、呼びかけても反応しない、呼吸が弱い、唇が青紫色になっている、けいれんが5分以上続いている場合は、「#8000」を待たずに119番へ連絡してください。

保護者の方の「いつもと違う」は
大切なサインです

ご家庭での観察では、病名を当てることよりも、お子さまの全体的な体調と、 普段からの変化を見ることが大切です。 元気さ、機嫌、水分、睡眠、顔色・呼吸を確認し、時間とともに悪くなっていないかを見てください。

チェックリストに当てはまらない場合でも、
感じた違和感は受診を考える手がかりです

不安なときは、無理にご家庭だけで判断せず、早めにご相談ください。 当院は当日WEB順番予約をご利用いただけます。